今回は熊の出没が多く報告されていますが、自分的な視点で考える原因と対策方法を教えていきたいと思います。
熊出没が多い原因
本来、山林に生息している熊が人の暮らす里山や住宅地に降りてきて、農作物や時には人が襲われるというニュースが連日報道されています。
その原因としてドングリやブナの実が不作な年ほど里山等に降りてきやすくなり、里にある農作物や人間の出す生ゴミを食料とし、その味を覚えた個体が増え、里山に居座っているからです。
また、熊だけではなく鹿にも言えることですが、本来生息する山林と人々の住む町との境界にある里山林が整備されず、放棄地となり荒れてしまっているため、出没しやすくなっているのも原因のひとつかと思います。
山に入る際の注意点
我々林業に携わる者は、当然山林での作業が主なので遭遇しないように注意する必要があります。チェーンソーを使用している際は音が出続けているので問題はないですが、現場までの歩行時や獣害を防ぐための防護ネット等の設置作業は音がでないため、熊鈴の携帯は必須で、鳴らすことで自分の存在を熊に知らせ、遭遇を防ぐことが何より重要です。
我が町南部町では登下校時の対策として中学生に熊鈴が一人一個配布されているくらいなので、山林に限らず対策されているのが現状です。また、山林内を歩く際に一度立ち止まり、周囲を観察することも有効です。笛を鳴らすのもアリかと思います。
万が一に備え、山林に入る際は熊撃退スプレーを携帯すると安心です。実際使用する際、効果的な熊との距離は5メートル以内とされていますので、噴射する態勢や流れをシュミレーションしておくとよいと思います。ただ、風下からの噴射は自分に降りかかりますので注意が必要です。
まとめ
基本的に一人で山に入らないことが重要です。我々林業従事者も一人作業そのものが有りえないので複数人で作業しますし、万が一の時に連絡や人数が多い方が音も出やすく、気配を大きくできます。
住宅地周辺や里山についてですが、熊が好む柿の木の伐採や、周辺の雑木等を伐採整理しておくことでターゲットにされにくく、リスクが回避できる可能性があります。
庭木の伐採を含めた、お困りごとがありましたら調査・お見積りは無料ですので、お気軽にご相談ください。
この記事を書いた人
望月誠司
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